採用力向上に繋がるオフィス創りとは
現在、有効求人倍率はコロナ前の水準に近づきつつあり、中小企業が採用に苦戦しているケースが多く見受けられます。「求人広告にコストをかけても採用が難しい…」「大手企業のように高い給与を提示することはできない…」という声もよく耳にします。
そんな中で、オフィスへの投資によって採用力を高めることに注目が集まっています。実際に、オフィスをリニューアルすることで求人応募者数が増加した事例は多く、中には応募者数が以前の10倍以上に増えたケースもあります。オフィスのリニューアルは採用力向上に繋がりますが、特に効果的なポイントやスペースがあります。今回は、限られた予算で採用力を高めるためにはどこに投資すべきかについて解説します。
①エントランスをリニューアルする
エントランスは企業の顔とも言える重要なスペースであり、オフィスに訪れる求職者の第一印象を左右します。エントランスを活用して採用力を向上させるためのポイントは以下のとおりです。
- 企業カラーやイメージの反映:企業のカラーや求職者に伝えたいイメージをデザインに取り入れることで、ブランドの一貫性を強調します。
- 待合スペースの設置:快適なソファーなどを配置し、リラックスして待機できるスペースを用意します。
- 照明をこだわる:空間の雰囲気を大きく左右する照明を工夫し、明るく魅力的なエントランスを演出します。
- 会社を紹介するスペースの設置:会社の歴史や商品、サービスを紹介するパネルや動画を設置し、企業の魅力を効果的に伝えます。
これらのポイントを押さえることで、エントランスが求職者に対するポジティブな印象を与え、採用力向上に繋がります。
②トイレ環境を整備する
トイレは求職者が非常に気にするスペースです。不動産仲介業者によると、特に女性はテナント選びの際に共用部分のトイレ環境まで細かく確認することが多いそうです。現状のトイレが「男女共有」または「和式トイレ」である場合、トイレ環境の見直しをおすすめします。工事を行うことで、トイレスペースを男女別に区切ったり、和式トイレを洋式トイレに変更したりすることが可能です。これにより、トイレ環境の改善が求職者の満足度向上に繋がり、採用力の向上にも寄与します。
③カフェスペースを設ける
オフィスにカフェスペースを設けるのは、最近のトレンドとなっています。カフェスペースがあるだけで、求職者のオフィスに対する印象が大きく変わります。カフェスペースは、社員満足度を高める効果があり、リラックスできる環境を提供することで、業務効率やモチベーションの向上にも繋がります。また、自然なコミュニケーションの場として機能し、社内のコミュニケーションを活性化させる効果も期待できます。このように、カフェスペースの導入は、求職者に対するアピールポイントとなるだけでなく、既存の社員にも多くのメリットをもたらします。
④面接で利用するスペース・動線をリニューアルする
オフィスリニューアルに投資できる金額に限りがある場合、面接で使用するスペースや動線に重点的に投資することをおすすめします。具体的には、面接を行う会議室や会議室までの通路などです。面接を行う会議室は、求職者にとって企業の印象を決定づける重要な場所です。清潔で整った環境や快適な座席配置は、面接を受ける求職者の心証を大きく左右します。会議室までの通路も重要です。通路が清潔で整理整頓されていることは、企業の整然とした管理体制を感じさせます。もし「オフィスで面接をすることで志望度が下がっている気がする…」と感じている企業は、まずこれらのポイントに投資することから始めてみましょう。限られた予算でも、効果的にオフィス環境を改善し、採用力向上に繋げることが可能です。
⑤オフィスリニューアルを機にワークスタイルを変える
新入社員に入社した理由を尋ねると、「オフィスがきれいだから」という理由と並んで「働きやすそうな職場だから」と答える方が多くなっています。オフィスリニューアルを機にワークスタイルも改善できれば、採用力はさらに高まるでしょう。具体的には、オフィス内に様々なスペースを設けることで、仕事内容や気分に応じて最もパフォーマンスを発揮できる場所を社員が選択できる環境を整えることが重要です。例えば、以下のようなスペースです。
- Web会議スペース:リモートミーティングが快適に行える専用エリアを設置する。
- 集中スペース:集中して作業できる静かなエリアを提供する。
- コミュニケーションスペース:社員同士が気軽にコミュニケーションを取れるエリアを設ける。
これらのスペースを活用することで、社員一人ひとりがその時の仕事に最適な環境を選び、効率的に作業を進めることができます。そのためには、パソコン1台あればどこでも仕事ができる環境を整える必要があります。具体的な対策は以下があります。
- デジタル化:紙の書類を減らし、デジタルデータで管理する。
- 無線LAN化:オフィス全体で高速かつ安定した無線LAN環境を提供する。
- ペーパーレス化:紙の使用を最小限にし、デジタルデバイスでの作業を推進する。
- ノートPCへの変更:デスクトップPCからノートPCに切り替えることで、柔軟な働き方を可能にする。
これらの改革を進めることで、ワークスタイルも自然と変わっていきます。結果として、働きやすい職場環境が整い、採用力の向上に繋がるでしょう。
⑥明るい執務環境にする
オフィスの第一印象が「暗い」と感じられてしまうと、求職者の志望度が下がってしまいます。第一印象で「明るいオフィスだ」と感じてもらうことが重要です。もちろん社員の活気も大切ですが、オフィスリニューアルで明るい印象を作り出すことが可能です。まず、照明に注目しましょう。執務室が暗い印象の場合、専門家に相談して照度を測定してもらうと良いです。適切な照度の照明を導入することで、オフィス全体が明るく感じられるようになります。さらに、内装にも注意を払いましょう。壁紙や床材、天井材が長年張り替えられておらず、黒ずんだり黄ばんだりしている場合、これらをリニューアルすることでオフィスの印象が一新されます。明るい色調の素材を選ぶことで、空間全体が明るく清潔な雰囲気になります。このようなリニューアルを通じて、求職者に対してポジティブな第一印象を与えることができ、志望度を高めることができます。
⑦コミュニケーションを活性化する空間にする
入社理由としてよく挙げられるのが「社員同士の関係性が良い」という点です。求職者は企業の人間関係も観察しており、良好な関係性は大きな魅力となります。この関係性は、コミュニケーションを活性化することで育むことができます。オフィスリニューアルの際には、社内コミュニケーションを促進するための工夫を取り入れましょう。以下に具体的な例をいくつか紹介します。
- リフレッシュスペースの設置:執務室から離れた場所に、社員がリフレッシュしながら会話できる休憩スペースを設けます。カジュアルな会話が生まれやすい環境を作ることで、自然なコミュニケーションが促進されます。
- 食堂の設置:食堂を設けることで、社員が一緒に食事をする機会を増やし、交流を深めることができます。共に食事をすることで、コミュニケーションが活性化されます。
- 座席レイアウトの工夫:座席を社員同士が向き合うレイアウトに変更することで、日常的なコミュニケーションが取りやすくなります。対面でのやり取りが増えることで、協力関係も強化されます。
- ワンフロアの集約:省スペース化を図り、社員をワンフロアに集約することで、物理的な距離を縮め、自然な交流を促進します。オープンなオフィス環境が、情報共有やコラボレーションを促します。
- フリーアドレス化の導入:フリーアドレス制を導入し、毎日異なる同僚と隣り合うようにすることで、部門やチームを超えた交流が生まれやすくなります。これにより、組織全体の一体感が向上します。
これらの取り組みをオフィスリニューアルに組み込むことで、社員同士の関係性がより良好になり、結果として企業の魅力が増し、採用力の向上にも繋がります。
⑧パウダースペースを設ける
女性から特に支持されるのがパウダースペースです。パウダースペースを設けている企業では、入社理由の一つとして「パウダースペースがあったこと」を挙げる女性社員が多くいます。既存の女性社員に「パウダースペースがあったらどうか?」と聞いてみるのも良いでしょう。
採用力向上を目的にオフィスリニューアルをする際のポイントは以上です。オフィスリニューアルに投資できる金額が限られている場合は、採用力向上に効果的なスペースに重点的に投資をしてみてはどうでしょうか。当社では、採用力向上に繋がるオフィスリニューアルの相談をお受けしています。お気軽にご相談ください。
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